前回の【血統コラム】では、フランスの歴代リーディングサイアー見てみようということで過去10年分のフランスのリーディングサイアーについてみていきました。
今回は、「インブリードでの血量の計算方法」について書いていきます。
次回の【血統コラム】より各競馬場の距離別に好走する血統を書いていきます。内容としては、「種牡馬」「母父馬」「インブリード(クロス血統)」について記載します。
「インブリード(クロス血統)」において血量まで深く掘り下げて書くので、血量の計算を知っておかなければ次回以降の【血統コラム】を馬券購入の際にうまく使うことができないのでしっかりと覚えておきましょう。
それでは、サクッと血量の計算方法について解説していきます。ご覧ください。
後で出てくる「奇跡の血量」が解説しやすいのでブエナビスタの血統表で見ていきます。
インブリードの濃度を血量で示していきます。まずは、世代に応じた血量について下記を参考に覚えましょう。
1代前 : 50%
2代前 : 25%
3代前 : 12.5%
4代前 : 6.25%
5代前 : 3.125%
ブエナビスタの血統表をご覧ください。
父方の4代前Nijinskyと母方の3代前にNijinskyがいますね。これは、一般的にNijinskyの4×3と表現されているものです。
次は、それぞれの血量を足し算していきましょう。
6.25%+12.5%=18.75%
簡単ですね。ブエナビスタは、Nijinsky(ニジンスキー)の血を18.75%引いているということになります。近親交配(インブリード)では、血量をこういった方法で計算し表します。
ちなみにですが、18.75%は「奇跡の血量」と呼ばれており幾多の名馬を生み出した血量です。科学的な根拠はありませんが、オルフェーヴルもノーザンテーストの18.75%の配合です。
他にも挙げれば、
などなど挙げればキリがないのでこの辺までとしておきます。
3代前祖先と4代前祖先が同一の場合にこの「奇跡の血量18.75%」となります。
近親交配は、祖先の能力を引き出せると言われる反面、虚弱体質になりやすいというデメリットもあります。ちなみにですが、5代血統表に同一祖先を持たないものをアウトブリードと言います。
ブエナビスタの血統表に戻りましょう。まだクロス血統がありますね。
父方の4代前Hail to Reasonと母方の5代前Hail to Reasonを計算してみてください。
6.25%+3.125%=9.375%
続いて、父方の5代前Turn-toと母方の5代前Turn-toを計算してみましょう。
3.125%+3.125%=6.25%
はい。ブエナビスタは、Nijinsky(18.75%)とHail to Reason(9.375%)とTurn-to(6.25%)を持っているということになります。
血量の計算方法は把握できたでしょうか??
インブリードで代表的な馬も紹介したので、5代前までに同一祖先を持たないアウトブリードで代表的な馬も紹介しておきます。
などなどです。インブリードでなければ走らないというわけではなくアウトブリードに関しても数多の名馬が誕生しています。また、アウトブリードはタフな馬が多いという特徴があります。インブリードの「奇跡の血量」と同様に科学的な根拠に乏しく断言はできませんが、アウトブリードにはインブリードにないメリットがあります。
インブリード(クロス血統)の計算方法を紹介しました。
次回以降、各競馬場のコース別で好走している血統を紹介する際に血量まで踏み込んで見ていきます。それを参考に馬券を買う場合は、血量の計算は狙っている馬の血量を計算する際に使うので覚えておいたほうが良いですね。
血統とは、奥が深く未知数なものです。科学的な根拠がないものが多いですが、競馬はブラッドスポーツと呼ばれるようにある条件において好走する血統やある距離において好走する血統など過去のデータを見れば血統がいかに大事かということも同時に分かってくるでしょう。
予想で使える情報を書いていきますので、回収率や的中率が上がりそうならば是非ご活用ください。
それでは、次回の【血統コラム】でお会いしましょう。