欧州で主流の血統について見ていきたいと思います。
イギリスのリーディングサイアーであるGalileo(ガリレオ)からその特性を考察し、日本における成績をまとめていきます。
欧州血統を日本で買う際のポイントが抑えられるように情報をまとめ考察していくので血統面から馬券購入に役立つ情報なので参考にして頂ければと思います。
それでは、早速リーディングサイアーから見ていきましょう。
年度 | 馬名 |
2010年 | Galileo |
2011年 | Galileo |
2012年 | Galileo |
2013年 | Galileo |
2014年 | Galileo |
2015年 | Galileo |
2016年 | Galileo |
2017年 | Galileo |
2018年 | Galileo |
2019年 | Galileo |
イギリスでは、2010年~2019年までGalileoがリーディングサイアーをとっており、大種牡馬として君臨し続けています。ちなみに2009年は、Danehill Dancerという馬がリーディングサイアーをとっていますが、2008年はGalileoです。
Galileoは、2002年からアイルランドで種牡馬生活を送っており、2006年まではシャトル種牡馬としてオーストラリアでも種付けが行われていました。
2008年Galileoがリーディングサイアーをとった年に後継種牡馬として現在活躍しているNew Approachがイギリスダービー(GI)を制しています。Galileoの後継種牡馬も多く輩出しており、2017年・2018年の凱旋門賞を制したエネイブルもGalileoが父であるNathanielの子供でGalileoの血を受け継いでいます。
Sadler’s Wells | Northern Dancer | Nearctic | Nearco | Pharos |
Nogara | ||||
Lady Angela | Hyperion | |||
Sister Sarah | ||||
Natalma | Native Dancer | Polynesian | ||
Geisha | ||||
Almahmoud | Mahmoud | |||
Arbitrator | ||||
Fairy Bridge | Bold Reason | Hail to Reason | Turn-to | |
Nothirdchance | ||||
Lalun | Djeddah | |||
Be Faithful | ||||
Special | Forli | Aristophanes | ||
Trevisa | ||||
Thong | Nantallah | |||
Rough Shod | ||||
Urban Sea | Miswaki | Mr. Prospector | Raise a Native | Native Dancer |
Raise You | ||||
Gold Digger | Nashua | |||
Sequence | ||||
Hopespringseternal | Buckpasser | Tom Fool | ||
Busanda | ||||
Rose Bower | Princequillo | |||
Lea Lane | ||||
Allegretta | Lombard | Agio | Tantieme | |
Aralia | ||||
Promised Lady | Prince Chevalier | |||
Belle Sauvage | ||||
Anatevka | Espresso | Acropolis | ||
Babylon | ||||
Almyra | Birkhahn | |||
Alameda |
父系は、サドラーズウェルズ系(ノーザンダンサー系)の血を継いでいることが分かります。欧州では、日本と違いサドラーズウェルズ系が主流血統となっているのです。
欧州の競馬場は、タフで持久力が求められる傾向にありこういった血統が合っています。しかし、日本においてはアップダウンが欧州に比べてたらとるに足らないものであり、しっかりと整備されたコースにより早い時計が出やすい傾向にあり瞬発力が求められます。
どうしてもこういった国の特性が、例え海外で活躍している種牡馬、血統でも他の国では成績を残せないということにつながっています。ガリレオもしかり、日本においては良馬場ではスピード不足で勝ち切れないといった場面も多く見られます。
それでは、勝ちを挙げた馬だけですが、詳しく見ていきたいと思います。
着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 |
4-0-3-19/26 | 15.4% | 15.4% | 26.9% |
この馬がガリレオ産駒において最も勝ち鞍を挙げた馬で、現在は競走馬登録を抹消しています。2011年~2016年まで走った馬で1600万以下まで走った馬です。
勝ち馬となった競馬場(コース)
着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 |
3-3-1-3/10 | 30.0% | 60.0% | 70.0% |
2015年~2018年にかけて走った馬で、1着となった蓬莱峡特別を最後に競走馬登録を抹消しています。
勝ち馬となった競馬場(コース)
着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 |
3-2-2-12/19 | 15.8% | 26.3% | 36.8% |
2015年~2018年にかけて走った馬で、1着となった蓬莱峡特別を最後に競走馬登録を抹消しています。
勝ち馬となった競馬場(コース)
着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 |
1-1-1-16/19 | 5.3% | 10.5% | 15.8% |
2016年~2019年にかけて走った馬で、2020年現在は地方競馬を走っています。
勝ち馬となった競馬場(コース)
着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 |
1-1-1-19/22 | 4.5% | 9.1% | 13.6% |
2015年~2017年にかけて走った馬で、2016年度の途中から障害に転向しましたが結果が残せませんでした。現在は競走馬登録を抹消しています。
勝ち馬となった競馬場(コース)
着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 |
1-1-0-5/7 | 14.3% | 28.6% | 28.6% |
2018年~2019年にかけて走った馬で、初戦と2戦目に芝を走りましたが、競走馬として抹消されるまで残りはダート戦で使われた馬です。引退後は繁殖牝馬入りしています。
勝ち馬となった競馬場(コース)
着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 |
1-0-0-4/5 | 20.0% | 20.0% | 20.0% |
2014年~2015年にかけて走った馬で、新馬戦を6馬身の圧勝で勝利しましたが、それ以降の成績は奮いませんでした。現在は乗馬クラブにて乗馬として第二の馬生を歩んでいるそうです。
勝ち馬となった競馬場(コース)
以上が、これまで中央競馬において勝ち鞍を挙げているガリレオ産駒です。とりわけ勝利を挙げているコースが、函館・札幌・中京・東京・阪神・京都です。
ここで1つ挙げられる考察が、函館・札幌コース。洋芝のため、パワータイプの馬の成績が良い傾向にあるコースだと言うことです。また、中京や阪神のようにパワーが求められるコースで、基本的にはガリレオ産駒はパワータイプだと言うことが分かります。
冒頭でも書きましたが、「しっかりと整備されたコースにより早い時計が出やすい傾向にあり瞬発力が求められます。」とのことで欧州のようにパワーが求められるコースにおいてはガリレオ産駒は血統的に期待ができるという点を覚えておきましょう。しかし、日本では瞬発力が求められる場面が多く、クラスが上がるとイギリスでリーディングサイアーのガリレオは、結果を残すことができていません。
馬場状態 | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 |
芝・良 | 10-6-6-62/84 | 11.9% | 19.0% | 26.2% |
芝・稍重 | 2-0-0-12/14 | 14.3% | 14.3% | 14.3% |
芝・重 | 0-0-1-4/5 | 0.0% | 0.0% | 20.0% |
芝・不良 | 0-0-0-1/1 | 0.0% | 0.0% | 0.0% |
ダート・良 | 2-1-0-19/22 | 9.1% | 13.6% | 13.6% |
ダート・稍重 | 0-0-1-7/8 | 0.0% | 0.0% | 12.5% |
ダート・重 | 0-1-0-1/2 | 0.0% | 50.0% | 50.0% |
ダート・不良 | 0-0-1-2/3 | 0.0% | 0.0% | 33.3% |
芝だけに限定しますが、馬場コンディションによりパワーが求められる重・不良などで勝ち馬は出ていません。正直、意外な結果でした。
イギリスにおいて、リーディングサイアーを2010年~2019年でとっているGalileoガリレオ(Galileo)という馬に焦点を当てて、血統的な特徴を見ていきました。
欧州は、日本の芝よりも深くパワーが必要になってくるので欧州ではパワーがあり、かつ持久力に優れた血統が主流な血統となっています。しかし、瞬発力のほうが重視される日本ではガリレオ産駒あまり活躍できていません。
更に、この欧州で主流な血統を考察していくために次回は、ガリレオの父であるサドラーズウェルズに焦点を当てていきたいと思います。