ここでは、血統という側面から競馬予想にアプローチしていくコラムです。
一部の競馬ファンの人は、「血統予想は当たらない」「血統から予想するのは難しい」と思っている人も少なからずいるのではないでしょうか。
しかし、人気馬が凡走するケース・人気薄が激走するレースと全てのファクターが血統とは言いませんが中央競馬においてはこのようなレースが日々起こっています。
競馬がブラッドスポーツと呼ばれているように血統は予想にも役に立つファクターであると思います。血統だけが全てではありませんが、1つの予想方法として楽しんで競馬の奥深さを知れるようなコラムになればと思います。
今回は、「血統に関する用語解説」ということで用語解説のみとなります。データから血統を裏付けるようなデータも提示できれば今後していくので是非、引き続き血統のコラムを読んで頂ければと思います。
サラブレッドを生産するために種付けを行う牡馬のことで種馬とも呼ばれています。血統や競争馬時代の成績が優れた馬だけがなれるため、ごく一部の牡馬しか種牡馬になることはできません。
種牡馬と交配して、サラブレッドを産む牝馬のこと。肌馬やブルードメアと呼ばれ、一年に1頭しか産むことができません。血統や能力などを加味して適切な種牡馬と交配することで強いサラブレッドを産むことを目的としています。
同じ母親から生まれた馬のことを指します。兄弟馬でも、父親が同じの場合は全兄・全弟、父親が違う場合は半兄・半弟と言います。
血統表で5代前までに同一の祖先を持っている配合のことで、サラブレッドはこのような形のインブリード配合が多くなる傾向にあります。3×4などで表し、それが指し示しているのは世代のことです。例えば、オルフェーヴルの場合4代目と3代目にノーザンテーストが入っており、ノーザンテーストの4×3と言うことになります。この血量は奇跡の血量18.75%で、近親交配は祖先の能力を大きく引き出せるとともに虚弱体質となるリスクもあると言われています。
血量の計算については、別に記事を書いて解説していこうと思います。
インブリードと対をなす言葉ですね。5代前までに同一の祖先を持たない配合のことで異系交配とも言います。近親交配のインブリード体質が弱くなるなどの特徴がありますが、アウトブリードでは遺伝力が強く活力や運動能力が強い馬の生産が期待されています。
科学的な根拠こそはありませんが、タフな馬が多いとされています。
3代目と4代目に同一の祖先がいるとその血量は18.75%となりこの量こそ奇跡の血量と呼ばれています。こうした血量を持つ馬が名馬と呼ばれる馬に多い血量であるため奇跡の血量と呼ばれています。このような濃い血量を持つ馬は、虚弱体質になりやすいという特徴がある反面、抜きん出た能力を持つ馬も多いです。これ以上濃すぎる配合の馬もいますが、血量18.75%が一般的に限界の数字と言われています。
父系の系図のこと。○○系などと表現されているもので、父、父の父、3代父のように父系にのみ焦点を当ています。現代の世界中のサラブレッドの始祖を辿ると「ダーレー・アラビアン」「バイアリー・ターク」「ゴドルフィン・アラビアン」の3頭のいずれかに辿り着きます。
母系の系図のこと。牝馬は、一年で受胎して産める数は1頭だけなので父系に比べればその母数自体は少なく、ある1頭の牝馬を起点に樹形図で表されます。多くの活躍馬を出しているようなファミリーラインはブランド化されることがあり、名牝を知ることも血統を読み解く上で重要なことになります。
1年を通して産駒が獲得した賞金額がもっとも高い種牡馬のことです。日本では、ディープインパクトが2012年~2020年8月16日現在まで1位を獲得しています。このサイアーランキングは、競馬が開催される国や地域で集計されており種牡馬としての優秀さを測る指標として重要なものになります。
血統が優れた馬のこと。実績のある種牡馬と優秀な繁殖牝馬の間に生まれた産駒のことで、優秀な牝馬とは自身の競争成績が優れている場合や優れた牝系であるかなどを指します。良血馬は、高値で取引される場合がほとんどです。しかし、その期待に反して走らないこともしばしばあります。
ニックスとは、種牡馬となる馬の血統と母父の血統の相性が良いことです。特定の配合の馬が多数の優秀な競争成績を残していればニックスと判断されます。例えば、ディープインパクト(種牡馬)×ストームキャット(母の父)などが挙げられ、「キズナ」「サトノアラジン」「エイシンヒカリ」「リアルスティール」など多数のGI馬を輩出しています。